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2008
02
14
(Thu.)

波が来た

藍海が描きたいです。
うーあー!
こう…大人同士の腹の探り合いみたいなのが…( *´Д`)ハァハァ
藍海もいつか漫画描きたいなぁ…。描きたいのがホントたくさんあって追っつかない!

職場で貰ったチョコレートがコニャック入り。アルコールに弱い月影です。
もう2月なんですねぇ…
バレンタインてことはもう半分終わっちゃうんだ。2月。後が怖い!

週末は久し振りに地元イベにサークル参加してきます~。
【ド・真ん中】でピカと一緒に居るので来られる方は遊んでやってください。



(書いてたらSSじゃなくなった!はしゃぎすぎた!)
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2月14日。
女子が盛り上がる年に一度の祭の日。
元々俺はこういうことに関心の薄い方で、クラスの男子が女子の一挙一動に心を躍らせている中まるで別世界にでもいるみたいに傍観してるのが普通だった。
……だったのだが。
今年は何故かとんでもねぇ居心地の悪さを感じている。


「あら、一護じゃない!」
「乱菊さん」
ルキアからの呼び出しを受けて尸魂界に来た俺。待ち合わせ場所に向かう途中で腕に何かを大量に抱えた乱菊さんと会った。
「あれ、乱菊さん何持ってんスか?」
「んふふvチョコよ、チョ~コ!」
「へー、尸魂界にもチョコがあんのか」
「何言ってんの、今日はバレンタインじゃない。バレンタインチョコよ!」
「……えぇえええ!!?」
確かに今日は2月14日。
ルキアから連絡が来たのは昼休み。午後の授業を抜けてこっちへ来たけど、やけに高い女子のテンションは今日を『そういう日だ』と朝教室へ入った瞬間に思い出させてくれていた。
だから忘れてた訳じゃねえ、けど…
「尸魂界にもバレンタインがあんのかよ…」
「あらやだ。こんな面白いイベント、ほっとくわけないでしょ?」
色とりどりの小さな箱を抱えて乱菊さんは楽しそうに笑った。
死神がバレンタイン……。結びつかねえ。


「おお、来たか一護!」
チョコを配りに行くと言った乱菊さんと別れて暫く歩くとルキアが俺を見つけて手を上げた。隣にはデケェ赤髪の男。
何だよ、わざわざ二人揃って。
「おーす。今から来いなんて言うから何か急ぎの話かと思ったけど、そういう雰囲気じゃねーよなぁ?」
真面目な話をするにしては待ち合わせはこんな瀞霊廷のど真ん中だし、恋次は…何かソワソワって表現が似合いすぎるくらい妙に落ち着きがねえ。
「よォ一護。今日は良い日だなァ、現世の行事もこういうモンばっかならどんどん取り入れるのによ。お前も食ってくか?」
「食ってくか…って…」
恋次に示され周りを見渡す。立ち並ぶ店、現世で言う…商店街みたいなもんか。そこには俺が見慣れたバレンタインの様子とは違った風景が広がっていた。店で売っているチョコレートは綺麗な包装紙に包まれているわけでもなく、種類が多いわけでもなく、ただ普通の…ごく一般的な板チョコや正方形のブロック型のものが並んでいる。しかもそれを買っている人の中には男も混じっていた。
…何だこりゃ。
「…おいルキア、お前らバレンタインの意味分かってんのか?」
店を眺めながら品定めでもするように目を離さねぇ恋次の脇で、ルキアに耳打ちする。
「勿論だ、…と言いたいところだが実はそうでもない。元々『ばれんたいん』という現世の風習を取り入れようと話が出たときに、本当の意味を告げてしまっては上の反対を買う恐れがあったのでな。死神というのは常に気を引き締めねばならぬ立場であり、色恋で心を浮つかせるなど言語道断。よって女性死神協会で決議した結果、男女問わず誰もが楽しめるよう尸魂界のばれんたいんは『皆でチョコレートを食べよう!』という日なのだ」
ルキアの説明を聞きながら、行事一つのためにそこまでする死神の努力に何つーか言葉が出なかった。…呆れたっつー意味で、だ。
「女ってスゲェな…」
「まあ本来の意味を知っている者も居るには居るが、今ではそれも一部でしかない。要は楽しめれば良いのだ」
ルキアの言うとおり店先でチョコを選ぶ人たちは皆楽しそうで、まあこういうバレンタインがあってもいいんじゃえねえかと思えてきた。
チョコの質で価値を計るみたいな現世のバレンタインよりよっぽどマシに思える。


「一護」
「あ?」
「私の気持ちだ」
突然、俺の目の前に小さい箱が差し出された。
何だこの箱…、チョコ?…え、ちょっと待てよ、待て待て待て!
ルキアはバレンタインの意味知ってんだろ!?え、それでコレってどういう意味なんだよ…?
予想してなかった展開に思わず声が裏返る。俺を呼んだのはまさか…そういう…?
「あ、え……、き…気持ちって?」
「何を勘違いしておるのだたわけ!お前には色々と世話になった、その礼だと言っている!」
投げつけられたチョコの箱がガツンと鼻に当たった。
チョコ食う前から鼻血なんて笑えねえだろうが!
血が出ていないか鼻を気にしながら、心ン中ではほっとしたような残念だったような訳の分からない気持ちだ。
箱にメモがついている。…ん?
「…あれ、ルキアこれ……」
「恋次、貴様の分だ」
ルキアはまた同じように箱を投げ、呼ばれてやっと店先から目を離した恋次はそれを上手く受け取った。
「お、何だよルキア。食って良いのか?」
恋次はスゲェ嬉しそうな顔して包みを開けにかかる。そして俺が貰ったやつと同じところにあるメモを見て手を止めた。
「ルキア、これ『一護へ』って書いてあんぞ」
俺もそのメモを覗き込む。
「俺が貰ったやつがお前のみてえだけど…、なあルキア、どういうことだよ」
俺が貰った方にはメモに『恋次へ』と書いてあった。
俺たちは二人でルキアに視線を投げかける。

「一護、現世で渡すばれんたいんのチョコレートの意味を言ってみろ」

「え…、……女子が好きな男子に渡す…って、何だよ。お前意味知ってんだろ?」
「恋次、聞こえたか」
「ああ。けどお前のコレはそういうんじゃねーんだろ?俺ら二人にってことは」
恋次が聞き返すとルキアはしてやったりという顔でニヤニヤ笑いやがった。
俺たちは訳が分からず二人で顔を見合わせる。

「どうせ気の利かぬ貴様等のことだ。互いに渡すチョコレートなど用意しておらぬのだろう」

鼻先に指を突きつけられるような動作で言い放たれて、首を傾げる恋次を置いて俺は一足先にルキアの真意を理解した。
途端に顔が熱くなる。
「ばっ…女じゃねーっつの!!」
「今更男も女も関係無いだろう、恋仲であることに違いは無い」
「ルキア!!!」
バレンタインは女の行事、男の俺には関係ない。精々妹たちから毎年恒例の義理チョコを渡されるくらいでまさか俺が渡す、なんて、…考えねぇだろ普通!!し…っ、しかも恋次相手にそんな……、…ああ…でもこいつは甘いの好きだし喜んで食いそう……ってそうじゃねえよ!落ち着け、落ち着け俺…!!
手の中にある箱を見詰めながら俺の頭は混乱し始めていた。
箱には『恋次へ』と書いてある。これを俺が貰うわけにはいかねえ…恋次に返すのがいいんだろうけど、それがそういう意味を持ってくると言われりゃそれは簡単にはいかないわけで……
あーーーーッ!!!!もう何だってんだ!!!

「っくく、どうしたの黒崎君?顔が真っ赤ですわよ?」
バカにしたようなルキアの声。チクショウ、言い返してぇのに顔が上げられねえ。
「?どうした一護、大丈夫か」
まだ現状を理解していないのか恋次が俺を心配して背を摩った。
反射的に大袈裟なほど肩が震えた。
ヤベエ。…スイッチ入りそう。

「恋次、現世では好いた相手にチョコレートを渡すのがばれんたいんの風習なのだ。お前も一護が好きならその手の中のチョコレート、渡してやったらどうだ?」

間違えようが無いほどきっぱりと言い放たれて恋次も漸く理解したんだろう。背中に置かれていた手が震えたのが伝わった。
「ルキアお前…っ、…」
言葉を詰まらせた恋次を横目で盗み見れば口元を手で覆っていた。…耳が赤ぇよバカヤロウ。
「私は兄様にチョコレートを渡しに行くのでな、後は上手くやるのだぞ!」
言葉を失くした俺たちにルキアは勝ち誇ったような笑みを浮かべて手を振った。





ルキアが去ったあと場所を移した俺たちは、周りを気にしながら箱をお互いに持って…
今までにないくらいこっ恥ずかしい思いをしながら、俺は恋次に、恋次は俺にチョコを渡した。
男同士でチョコ贈り合うなんて聞いたことねえよ。

恥ずかしさを紛らわせるためにブツブツとルキアへの文句を言っていたら、恋次の野郎…
「…今日、ゆっくりして行けんのか…?」
なんて言いやがるから、照れ臭いどころの話じゃなくなって
「……おう」
なんて、柄にもねえ返事をしちまってた。


今更緊張するような関係じゃねえのにチョコのせいでさっきから心臓がやけに煩い。
恋次の隣に居るってのにこの居心地の悪さはどうだ。
何かに当たらねえと気が済みそうにねえ。
とりあえず、こいつの部屋に行ったら俺からキスの一つでも仕掛けてやろうと思う。



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ブログって便利だわァ(格納できて/笑)
後日txtにアップしときます。

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●管理人:月影丈一(ツキカゲ ジョウイチ)
山形育ち東京在住・6/24生・AB型
IT系のしごと。
●好物:男前リバ・眼鏡・ラーメン・ハーゲンダッツ
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